仕事

キャリア迷子の私が「やりたいこと」探しのためにやったこと6選

仕事として「やりたいこと」があるというのは素晴らしいことだと思います。
仕事として何がやりたいのか、それが分からず私はずーっと悩んできました。いろんなことを試してみて、結果10年かけてきたけれど、「これだ!」という結論にはたどり着けませんでした。しかし、今のままでは理想とする未来にたどり着けないということだけは分かっていたので、現状打破のため、働き方と仕事を変えてみる決断をし、会社を退職してフリーランスの道を歩み始めました。社会人1年目から11年目までの10年で自分のやりたいことを探すためにやった6つのことをご紹介します。

やりたいこと迷子を自覚した頃のこと

私が仕事を辞めたのは入社11年目の時。でも実は入社1年目の頃から転職を視野に入れていました。いえ、もっと言えば内定者懇親会の時からなんとなく「ここじゃない感」を抱いていました。

私が働いていたのはIT系企業。協調性のあるおだやかな人が多く、人間関係の苦労はひとつもなく、そういう面ではとても恵まれていたと思います。
ただ致命的だったのは、仕事内容に興味がなかったこと。大学で情報系を専攻していたことから就活時はIT系企業を受けていました。情報系出身だからIT系企業、という流れに乗っかっただけの就活でした。IT系企業が具体的にどういう仕事を日々やっている会社なのか、ということはよくわかっていませんでしたが、これからの時代はITなしではやっていけないのだし、IT系企業に入っておけば潰しが効くだろう、という思いもありました。何者かになりたい。真剣に情熱をもって仕事をしたい。でもやりたいことが分からない。そういう状況でした。これは結構苦しいものでした。

新人研修では同期と過ごすのも楽しく、学生時のアルバイトとは違ってまとまったお金を稼ぐことに高揚感もありました。でもやはり、仕事内容に興味がない。新人研修では、情報系出身の私よりも文系出身の同期の方がプログラムをすいすい書いていく。「将来的にこういうことをやっていきたい」とキラキラした目で話す同期を羨ましい気持ちで眺める。同期が抱いているような情熱が、今私の中のどこを探してもないことに失望する。でもキラキラした目で将来を語れるようなビジネスマンになりたい。そこから長ーい苦難の時期が始まります。

やりたい仕事探し術①好きなことをとにかくたくさんやってみる

好きなことをやっていたらいつの間にか仕事になっていた、みたいな羨ましすぎる話をネットで目にすることがあります。そんな風にはなれなくても、なにか仕事につながるエッセンスを得られたらいいな~と思い、少しでも「面白そう!」と思ったことはとにかく手当たり次第にやってみました。
・小説を読む
・漫画を読む
・映画を観る
・アクセサリーを作って販売する
・ライブに行く
・ダンスショーを観に行く
・一人旅に行く
小説や漫画、映画などの物語はいろんな仕事を知るきっかけにもなりました。結果特に仕事につながったものはありませんが、行動の幅はめちゃめちゃ広がりました現状、2児の母である今は一人時間自体があまりありませんが、一人焼肉も一人旅もへっちゃら。というか行きたい。

やりたい仕事探し術②転職サイトに登録してみる

世の中にどんな仕事があるのかを知りたくて、転職サイトに登録して日々色んな求人を眺めていました。雑誌の編集や参考書を作る仕事、こどもに関わる仕事、服を売る仕事、アクセサリーを作る仕事などなど楽しそうだなあ。でも今のお給料より下がるなあ。
自分のいる業界のお給料標準と他業界のお給料標準をなんとなく肌で感じられました。自分が仕事にどういう条件を求めているのか見つめなおす機会になりました

やりたい仕事探し術③スクールに通ってみる

1人目の育休を利用して、デジタルハリウッドのWebデザインのコースに1年近く通いました。Webデザインを学んでフリーランスとして働かれている女性の記事を読んで、私も自分で働く時間や場所をコントロールできる働き方をしたい!と思ったのがきっかけでした。
当時読んだ記事は見つけられませんでしたが、同じ方のインタビュー記事がありましたので貼っておきます。

実際に通ってみて、卒業制作では実際にお店のHPを作成し、Webデザイナーとして働くスタートラインには立てたかなというところまで来ました。しかしながら、その後職場に復帰し会社の仕事をこなしていくのに精いっぱいでWebデザインの仕事はしていません。振り返ってみると、Webデザインが好きだからWebデザイナーの講座を受講したというよりも、フリーランスの働き方に憧れてフリーランスとして働くためにWebデザインを学ぼうという動機が強かったように思います。結果Webデザインはそこまで好きじゃなく、Webデザインスキルを使って仕事をしていくぞ~!とはなりませんでした。

やりたい仕事探し術④コーチングしてもらう

入社8年目の頃、会社で外部講師の研修を受ける機会がありました。布留川勝さんという方の研修でした。

その中で「”自分が好きなこと、かつ得意なこと”を仕事にしている人は年齢を重ねてどんどんいい顔になる」という話をされていました。そして”自分が好きなこと、かつ得意なこと”をスイートスポットと呼ばれていました。私もそのスイートスポットを見つけたいと思い、質問してみました。

「スイートスポットをどうやって見つけたらよいでしょうか」

すると布留川さんは

いいメンターにコーチングをしてもらう、という方法がいいと思います」

と答えてくださいました。

メンターもいないし、コーチングもやってもらったことがない。でもすぐにコーチングしてくれる人をネットで探し、申し込みました。ここから約2年に渡り月2回のコーチングを続けました。月2回自分を振り返り、将来を考え、自分の中にある不安や欲求など色んな気持ちを整理するのにとてもよい機会でした。コーチングで教えてもらった考え方や言葉の中には、今でも日常的に使ったり、折に触れて振り返ったりするものがあります。きっと私が自分の人生の舵を自分で握るための追い風の一つにはなっていると思います。

やりたい仕事探し術⑤転職活動をしてみる

誰かの役に立ちたい思いが強いこと、自分もキャリアについて悩んできたことから、中高生のキャリア教育や大学生・社会人のキャリア支援をしたいなと考えるようになりました。そこで転職サイトを運営する会社のキャリアアドバイザー職に応募しました。

実際に私が求職者となり、転職サイトのキャリアアドバイザーの方にカウンセリングをしてもらったり、転職活動を通して様々なキャリアアドバイザーの方とお話をすることでキャリアアドバイザーの仕事の中にもいろいろあることが見えてきました。

私がやりたいと考えていたのは、キャリア迷子の路頭に迷う人々が自分らしい道を歩んでいけるように支援することでした。しかしながら転職サイトのキャリアアドバイザーの仕事は求職者と求人企業の両方の要望や条件を見極めてうまくマッチングしていくことが重視されており、私のイメージと一致しないことを知りました。またキャリアアドバイザーの仕事は求職者の仕事が終わる18時~22時頃にカウンセリング等の仕事を行うことが多く、子育て真っ最中の私の生活とマッチしないということも分かりました。
転職活動をしてみて、希望の仕事の実際の内容や働き方について知れるよい機会となりました

やりたい仕事探し術⑥自分のやりたいことを探すための本を読む

八木仁平さんの「世界一やさしい やりたいことの見つけ方」を読み、ワークも行いました。

ワークを行うことで、なんとなくわかった気になっていた自分の価値観を明確にすることができましたが、ワークを通して導き出した、やりたい具体的な仕事についてはピンとこず…。

しかしながら、大きな収穫がありました。
この本を使って自分のやりたい仕事を導き出したとき、

「あーこういう感じか。私は自分のやりたいことを探そうとしていたけど、今自分の中を探っても”これをやっていこう!”という明確なものは出てこないかもしれないな。探していた”運命の仕事”みたいなものはどこにもないかもしれないな」

ということに気づきました。

やりたいこと探しに躍起になっていた私はその瞬間から自分を客観的に見れるようになり、やりたいことがないのならしょうがない、ちょっとでも将来につながりそうなエッセンスを今から拾い集めていつか「これは私のやりたい仕事です!やりがいと情熱をもってやってます!」と言えるようになろう、と思うようになりました。

今の自分のままじゃ、たどりつきたい答えにはたどり着けないってことが分かった今。

好きな仕事を一生懸命やって、人の役に立って、満足感を持って楽しく働く。私の理想はそういう姿です。そういう風にできる仕事ってなにか?それは今の私のままではまだまだたどり着けないんだろうなということには気付けました。

いつかキャリア支援の仕事をしたいな、と思ってキャリアコンサルタントの勉強を始めました。ライターの仕事もしたいな、という思いから、ランサーズに登録して毎月少しずつライティングのお仕事を行うようになりました。理想にはまだ遠いけれど、少しずつなりたい自分に近づいている気がします。

やりたいことを見つけるにはやっぱり動いてみて判断していくしかないのかな、と私は思います。やりたいことを見つけたい方の小さなヒントにでもなれれば幸いです。

-仕事