子が3歳の誕生日を迎えると、さあ来年度は年少さん。
就業中の預け先として、保育園の他に幼稚園という選択肢も出てきます。
なんとなく、幼稚園もいいかも?と思うもののわからないこともたくさんありますよね…
どちらの方が我が子に合うのか?
フルタイム共働きで幼稚園通いは可能?
幼稚園って保育園よりもお金がかかる?
今回は、小規模保育園⇒幼稚園⇒保育園という変遷をたどっている娘の体験をもとに、幼稚園と保育園の違いについてお話します!
かなりボリューミーになってしまったので、お急ぎの方は気になるところだけピックアップしてもらうとよいかもしれません!
我が家の娘の保育園・幼稚園経歴
我が家の現在年中さんの娘は両方に通ったことがあります。以下のような変遷をたどっています。
3歳まで:小規模保育園
↓
年少さん:私立幼稚園(こども園)
↓
年中さん:保育園
幼稚園から保育園へ変わったのは引っ越しのためですが、その際にも預かり保育のある近隣の幼稚園に通わせることも検討しました。
娘を幼稚園に通わせるにあたり、調べたことや実際幼稚園生活と保育園生活を経て感じた違いについてご紹介します!
幼稚園と保育園の違い①:定義
<幼稚園>
幼稚園は、小学校や中学校と同じ「学校」です。そのため、幼稚園では全国共通の教育課程に基づく教育が受けられます。
つまり、全国どこの幼稚園でも同じカリキュラムに沿って、それぞれの年齢に合った教育をしてくれます。
参照:文部科学省「幼稚園についておしえて!」
<保育園>
保育園は、保護者が仕事をしている等の理由でこどもを保育できない場合に、保育をしてくれる施設です。生きる力の基礎を養う場所、との記載もありました。
参照:厚生労働省「保育所ってどんなところ?」
保育園は保育をすることが目的なので、教育がなされるかどうかは保育園次第。
とはいえ、数字やひらがなの読み書きを教えてくれたり、定期的な体操を取り入れていたり、と保育園であってもさまざまなカリキュラムで教育的要素に取り組んでいるところは少なくありません。
幼稚園と保育園の違い②:預かり時間
保育園から幼稚園への入園を検討するうえで外せないポイント第1位は預かり時間です。
これまでの保育園と同じ時間で預けられないのであれば、断念するか、あるいは働き方を変えたり、助っ人を頼んだりする必要が出てきます。
基本的な預かり時間は以下の通りです。
幼稚園 | 保育園 | |
預かり時間 | 9:00-14:00 ※午前保育時は11:00頃まで | 7:30頃-18:30頃 |
延長 | こども園はあり ※時間帯は園による | あり ※7:00-7:30/18:30-20:00頃 |
<幼稚園>
幼稚園の基本預かり時間は9時ごろ~14時ころまでのところが多い印象です。
午前保育の日もあり、月に2回もくしは週に1回程度は9時~11時ころまでという幼稚園もあります。
ただし、昨今は「こども園」として幼稚園としての運営を行う時間外(9時以前&14時以降)でも預かり保育を行う園が増えています。
娘が通っていた幼稚園もこども園でした。
通常保育は8:30~14:00までですが、7:30-8:30&14:00-18:00は延長保育可能、という環境でした。
<保育園>
保育園は7:30頃~18:30頃が基本時間となっている園が多い印象です。
7:00~7:30、18:30~20:00は別料金を払えば延長利用可能としているところも少なくありません。
娘が1~3歳まで通っていた小規模保育園は7:30~18:30が基本時間で、延長はなし、というところでした。
現在通っている保育園は18:30~20:00までの延長保育可能ですが、利用している人はほとんどいません。(都内の居住区域によってもこのあたりはかなり違う印象があります)
幼稚園と保育園の違い③:長期休暇・園都合の休日の有無
保育園は年末年始を除けば、普通のサラリーマンのカレンダーと同じスケジュールで預かってくれますが、幼稚園には、春休み・夏休み・冬休みがあります。
加えて、年長さんの行事があるときは、年少・年中はお休みだったり、園舎清掃のためのお休みだったり、園都合でのお休みがあるところもあります。
長期休暇については、こども園ならば預かり保育を実施してくれるところが多いでしょう。
しかし、その間はお弁当持参だったり、通常の預かり時間より短い時間だったり、長期休暇中の特定の日のみは預かり不可、というところもあるので、預かり時間の条件だけでなく、長期休暇中の預かり体制についても要チェックです。
娘が通っていた幼稚園では、長期休暇中も預かり保育をしてくれました。
お昼ごはんはお弁当を外注するか、持参するか選択可能。我が家は長期休暇中はお弁当を外注してました。
園都合でのお休みの日は、在宅勤務で対応するか、保護者の一方が休むか、です!ちょっと厳しい!
幼稚園と保育園の違い④:通園方法
娘の通っていた幼稚園では幼稚園バスが運営されており、我が家も利用していました。
運行時間やルートが合えば、家から少々遠い幼稚園でも入園検討範囲に入れられます。
実際我が家は家から2~3キロのところにある幼稚園に通っていました。これも幼稚園バスがあったからこそ入園を決断できました。
バスの利用料は月4,000円でした。
預かり保育を利用しないお子さんたちは、帰りもバスで帰ってきて、バス停まで保護者が迎えに行くスタイルです。我が家は預かり保育を利用していたので、帰りは園までお迎えに行く必要がありました。
バスは長期休暇中などはお休みとなるので、夏休み中などは園までの送迎が必要。
4,000円のうち2,000円くらいの価値しか享受できていないような気もしましたが、入園当初、下の子が0歳で少しでも負担が軽くなるのはありがたかったので、毎朝利用していました。
幼稚園と保育園の違い⑤:お昼寝の有無
保育園ではしっかり2~3時間お昼寝をしていた娘ですが、幼稚園では午睡なし。
入園翌日は、お迎えに行くとお昼寝コットで寝ている子が2人いて、そのうちの1人が娘でした。
やはり最初は体力が保ちませんでした…
でもそのうちに生活リズムができてきて、お昼寝をしない分早く寝ることになり、夜8時頃には就寝する生活に。
それでも、幼稚園帰りに力尽きて寝てしまい、そのまま朝まで爆睡、ということもちょくちょく。
最初はお腹空いちゃうよね?どうしよう…と思っていましたが、朝シャワーを浴びさせて、お腹いっぱい食べさせてあげれば全然問題ありませんでした!
そのうち体力もついてきて、年少さんの終わりごろには、夕方に寝落ちすることもなくなってきました。
なお、園によっては午睡あり、のところもあるようです!
幼稚園と保育園の違い⑥:お弁当の有無
保育園は基本毎日給食ですが、幼稚園はお弁当の日があります。
通っていた幼稚園では週に2回お弁当持参の日がありました。ただし、お弁当の外注も可能。
我が家は初めての園生活ですし、母も頑張ろう!と思い、週に2回のお弁当Dayはお弁当を持参。娘も「すみっこのかまぼこいれて!」「ちゅるちゅる(パスタ)いれて!」といろいろリクエストしてくれて、お弁当を楽しんでいるようでした。
こどもが好きなものを食べられる!という利点もありつつ、お弁当を作る側の手間はかかりますね。
幼稚園と保育園の違い⑦:行事の頻度
体験談になるのですが、幼稚園の方が、親参加の行事の頻度が高かったです。
参観日、運動会、音楽会、作品展と、1年で4回ほど参加しました。
行事に伴い、我が子の衣装に名前を縫い付けるなどの作業も発生。
でもどの行事も見ごたえがあり、特に音楽会は、3歳のひとたちがこんなに息を合わせて演奏できるの?こんな大きな声で上手に歌えるの?と感動してしまい、不覚にも涙…😢
一生懸命歌っている娘の姿はめちゃくちゃかわいくて、音楽会の映像は今でもよく家族で観ています。
幼稚園と保育園の違い⑧:求められる親のスタンス
保育園のスタンスは、就業中の保護者を助けるために子を保育する、というものだと感じています。そのため、なるべく親の負担を減らせるように、親が参加する行事も年に1回ほど、と配慮されており、最近ではおむつのサブスクサービスがあるところもあります。
それに対し、幼稚園のスタンスは、保護者とともに子を育てる、というように感じます。
そのため、保護者にもそれなりの参画が求められます。
行事のお手伝い、衣装の名前つけ(裁縫)、作品づくりで使う材料の持参など。
また基本的な生活の部分は家庭でやってくるように、という姿勢も感じました。
たとえば、おむつは入園前に外してくることが基本。
我が家にはまだ小学生はいませんが、スタンスとしては小学校に近いなという感じがします。
ゼッケンの縫い付けやぞうきんの持参、給食当番の白衣の洗濯など、小学生の親は色々やることがありますが、幼稚園もそういうイメージに近いと感じています。
幼稚園と保育園の違い⑨:さまざまな働き方の親がいる
保育園の場合は、基本フルタイム共働きのご家庭ばかりですが、幼稚園の場合は保護者の働き方も様々で、預かり保育を利用しないご家庭ももちろんあります。
そのため、どれくらいのお子さんが預かり保育を利用しているのか、その割合を聞いておくといいと思います。
娘の通っていた幼稚園はフルタイム共働きの家庭も多く、約半数が預かり保育を利用していました。
幼稚園のカリキュラム後、預かり保育に移行せず、お母さんたちがお迎えにくる子を見て、娘ははじめ「はやおむかえにして!(預かり保育なしでお迎えに来て)」と言っていました。
羨ましくなっちゃいますよね💦
ただ年少さんの冬頃には、預かり保育仲間の中で大の仲良しができ、そこからは早くお迎えにきてと言わなくなりました。
こども園ではあっても、預かり保育を利用するお子さんが極端に少ないと、預かり保育時間はこどもにとって楽しくないものになってしまっていたかな、、という風にも思います。
幼稚園と保育園の違い⑩:費用
我が家は都内在住ですが、東京都は保育園の保育料は無償。
そのため現在保育園に通っている1歳も4歳も無償で預けています。本当にありがたいことです!
しかしながら、幼稚園は少なからず費用が発生します。
ある月の娘の幼稚園の請求額をみてみます。なお、幼稚園は私立でした。
保育料 38,000円(うち助成金25,700円)
給食費 2,790円
預かり保育料 18,000円(うち助成金15,000円)
おやつ代 4,000円
通園バス代 4,000円
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自己負担計: 26,090円
上記の保育料というのは幼稚園の通常保育時間にかかる費用のことです。幼児教育無償化に伴い、国から25,700円を上限として助成金が出ます。
預かり保育料というのは、幼稚園の通常の保育時間が終わった後の預かり保育の時間にかかる料金のことです。
共働きで預かり保育を利用する際、預かり保育料を区に助成してもらえました。(区によって金額等は異なるようです。)
それでも26,000円の出費。
その他の主な出費は以下の通りです。
入園料 10万円(5万円の助成あり)
制服代 5万円程度
教材費 年間1~2万程度
こうして考えてみると、結構な出費ですね…!
幼稚園と保育園を利用してみて、母の感想
我が子には保育園の環境の方が合っていた、と思います。
というのも、娘は「みんなと同じことを同じようにやる」ということに価値を感じていないようでした。
お絵かきの時に紙からクレヨンがはみ出したり、運動会の練習のときにアリを眺めていたり、そういうことを注意されていたみたいなのですが、
親としては、そのあたりは娘の感性だし、いいところでもあるので好きにさせてやってくれ!と思っていました。
幼稚園のきちっとした部分は娘にも親にもあまりフィットしませんでした。
きっちりした幼稚園か、のびのびした幼稚園か、というのも園によってカラーがあると思うのですが、入園前の見学でそういう雰囲気を察知できるほどの観察眼を私は持ち合わせていませんでした。
幼稚園がいいな、と思う部分があったのもたしかです。
小学校入学準備もできて、学びの時間と遊びの時間両方を持てる幼稚園生活の内容は充実しているなと思いましたし、
保育園の選択肢もある中で、預かり保育のある幼稚園を選択した親たちの価値観は近く、預かり保育を利用している他の保護者の方たちともかなり仲良くなりました。
娘も幼稚園が大好きだったのですが、それはカリキュラムうんぬんの話ではなく、大好きなお友達がいたから。
こればっかりは、保育園だから、幼稚園だから、という話ではないので、何とも言えません。
今の保育園でも大好きなお友達ができるといいな、と願っています。
皆さんの幼稚園・保育園の検討の際に、少しでも参考になれば幸いです!